寒い夜のデートで
信号待ちをしたとき
長い スクランブルの間
肩を抱いてくれた

黒い 丈の長いコートが
君にとても似合って
まるで
あたたかい影のように
すっぽりと かくしてくれた

大好きだよ と言えば
何も言わずに抱きしめてくれた
君の大きな優しいてのひら
わたしのみみもとで
君の手首に巻き付いた
銀の細い鎖が
しゃらしゃらと音をたてた
君の 幽かな
こころの声のように

 

 

 

 

 

 

仕事頑張って5日間過ごして
君と会えば
全てが癒された
だからどんなに遠くても疲れてても
だた君の顔が見たくて
電車に飛び乗った
今思えば君への想いだけで
自分を こんなに動かせた

きっと
待っていてと言われたら
いつまでも 待っていられた
いっぱい恋はしたけど
今でも
君ににたひとばかり
気が付けば好きになって
人ごみのなか
黒いコートに振り返った

もう
こんなに時は変わっているのに
思い出してる
君の手首の
銀の鎖のやさしいささやき

まるで君の
幽かな
吐息のように

『ブレス』

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