君はつよくてやさしくて
大丈夫だよって
いつも言う

そして本当に
大丈夫にしてしまう
それがいつか当たり前のよう
そこに ありつづけるって
何で そう思っていたんだろう

星の凍りそうな夜
月の彷徨う空の下
はっきりと
わからない
暗号のような
感度の悪いラジオのような
雑音のむこう
君がその手のひらから
飛ばす鳩
やっぱり強くて
優しくありたい と願う 君の
激しい痛み
そっとそっと背負っている

あたしに見せたいのなら
迷わずに
迷わさずに その 旅を終えて
ここにとまりなさい
あたしは それを怖いとは思わないから

見えない腕
延ばして
延ばして君を抱くから
目をとじて 眠っていいよ

そんな君のこと
誰にも
話したりしないから

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Photo© ZAUTRA!