毒のリンゴでこの恋を
いっそ一思いに殺しましょう

くすぶる胸の蒼白い火は
確かにあなたの力でつけられたものだけど
シンデレラのように思わせぶりに逃げたり
誰かの哀れみの力を借りなくてもいいし
人魚姫のような情熱を持って愛しても
それの為に 自滅するなんて
あたしはたくさんよ

いつも 愛情と嫉妬は裏返しで
それでも無邪気に見えるのは
得だけど悲しいでしょう
こころにある鏡に
歪んだあたしがうつり込んでも
こうして あなたが
微笑んでみているのは誰
雪のように白く黒炭のように黒く
そして血のように赤い
あたしのような誰かですか

鏡よ 鏡
どうか 嘘はつかないで
ありのまま
みにくいあたしをこのひとにに見せて
魔女のリンゴを二つに割ったら
白い方をこのひとに
真っ赤な方をあたしに
間違わないで渡して
あたしひとりだけでいいから
もうおしまいにしたいの

 

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