君の 孤独の味のする水を
飲み干した夜から
月のように彷徨うこころ
うつす十六夜の空
広すぎる場所は
かえって居場所を見失う
ハザードが点滅するのは
こっちを見て欲しいから
君を想う
あたしに 気がついて欲しいから
螢
螢
恋する為にオトナになる
恋が終わればそれですべてが終わるから
長い夏
この辺でおしまいにしましょうか
君のもつ水は
決して甘くなどないのに
引き寄せられてしまうのは
敏感な君のこころが
あたしの点滅に応えるから
オトナになって
見ない振りをしたなら
諦めもつくのにね
恋のしずくだけを餌にして
螢
今夜も
生きながらえてしまうの
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