ドリップの間 
マフラーを外す 君の話しをきいてる
忙しい毎日の事や
家族の事
あたしが知らないたくさんの君が
そこに息をしている

君が好きだよ と言うのは
とても簡単で
自然にいつだって言える
それより
今夜はとてもとても
君に会いたかった

君の声がききたくて
君を呼んだ夜
やってきた君は白い息で
月がまんまるだよ と笑った

会いたかったとも
久しぶりとも
大好きだよとも言ってくれず
そしてあたしも言わないのに
もう
それで良かった
きいてもらうつもりだった
あたしの山のような愚痴も
一瞬で笑顔にかえてしまう
君ってどこか全然他の世界に
住んでる人なのかもしれない

君の声がききたくて
君を呼んだ夜
やってきた君は 白い息で
月がまんまるだよ と笑った

へぇ、ほんと、どこどことあたしは
君と一緒に 
月を見る為に窓を開けた

 

 

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