君のほほえみを
ワケもなく愛してしまうのは
それはきっと
心の中にしまった
遠い日の誰かを 重ねているから

回転木馬のスピードで
時間が戻りそうになるのを
オトナの指切りが
そっとおしとどめてる

立ち止まる
君の背中
あの日 止まったままの時間の
鮮やかな発光

雨上がりの虹は
やがて 消えてゆくと決まっているから
美しいまま心に残る、
時々とても弱くて
目に見えるものばかりに
しがみつきたいのだけど
儚く消えなければ
愛されないものだってあるのだから

こうして振り返った
君も
ワケもなくわたしを見つめている
それはきっと
君の心にしまった
大切な誰かを
思い出しているから

懐かしくて
切ない月日を 思い出しているから

 

 

 

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photo: © Rain Rain