一重瞼はcoolで
ねぇ ココロノナカガ ノゾケナイ

立ちふさがるこのFireWall
突破出来ると思う?
小さな
ウィルスのあたしに

君の冷たく澄んだ頭脳を侵せるのか
実際のところ
ちょっと自信ないよ

だって
狼男は男じゃなく狼だもの
本心なんて読めやしない

あたしは銀色に輝く君の背中のその毛皮を
ひとなでしたいだけ
だから
他のみんなが選ぶような
まどろっこしい褒め言葉なんか
必要無いの

誰とも違う 君を好きになりそうだから

ほらもっと
明るいところでその目を見せて
低く唸って威嚇しながらも
尻尾をふって見せてくれるから

怖い
こいつは誰
そう思ってくれるだけでも
すこしだけ
嬉しいんだ

 

 

『狼男』

 

 

 

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