こんたくとれーーんず!!

目が合っているのだろうか
こっちを見ているのはわかるのだけれど
君の裸眼では 多分わたしは見えていない

笑ってくれるのは
社交辞令なんでしょう
分っているけど 気がつかないそぶりで
そんな手には乗らないよ

案外と 世の中に揉まれて来ている
一見 完成された男は
ふんわりと 穏やかな色のベールで
上手に自分をガードする

うまいのは分ったよ

でもね残念だけどこちらも
それなり余計に生きてきていたりするんだよ

君のクチにする
優しそうな嘘はちょっとだけ
片目をつむればずれて見えるから
ほら、この辺が
君の視線かな?

いいこに 三枚目に化けたつもりだということを
思ったより簡単にみせてしまいそうな
気を許し始めている
君の
意識的な無意識

ほらまた わたしに背中なんか見せないで
それが自然の仕草だっていうなら

かなりのものだよね

君って(笑)

「裸眼」

 

 

 

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