四月の女神
願いを叶えて
萌える　浅葱
柳色の新しいみどりと
くすんだ　桜色
魔法をみせて
たったひととき
あのひとを　あたしのものにしますから
春色にうずめて
見ない振りを
世界中にさせて

咬んだ　君のくちびるは
鮮やかにあかくてまるで
いつかふざけてひいた
あたしの紅のよう
それを纏えば
まるで全てを自分のものにしたように
触れる度
あたしをつよくやさしくする

『変わっていくのは
　怖くないって
　変われなくて
　もがいてるヤツより
　お前は幸せだろ？』
もうこれ以上
あたしを迷わさないで

四月の女神
願いを叶えて
やさしくもないのに
やさしい微笑みを武器にして
大人をよそおう
君のくちびる
血のようにあかく染めるから
曖昧な色たちのなか
目立ちすぎますか
あたしの隠した
この紅のいろは