金曜のテレビも
深夜枠に突入してもうどのくらい?
ぼんやりと
見ている画面

君の帰りを待っていると
時間の流れがいやに遅くて
こんなことなら 友だちともうすこし
長く遊んどけば良かったけど
ここまでのバスがなくなってしまう

忙しくてなかなか
約束を守れないのは それだけ
君が 君の夢に近付いてるから


そんな事はよくわかってるよ

スタッフロール 君の名前に気がつく度
巻き戻してみたりして
留守ばかりの君の電話に
見たからね!とひとこと残してく

冷蔵庫の中身も
しまわれた服のたたみかたも
何もかも 分かり過ぎる程の君の部屋へ行くたび
いつ戻るのかもわからない
君の足音を
床に寝転がって聞いている
そのままいつか
眠ってしまってたあたしを
聞き慣れた
キーの回る音が揺り起こす

知らないふりをしていよう
待ちくたびれたんだから
おかえり なんて
言ってやるもんか

 

『スタッフロール』

 

 

 

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