蒼い花
シャツを脱いだ 君の左肩のうしろ
蒼い花が咲いている
思わず息を呑んだのは驚きではなくて
あまりに 美しかったから
ごめんね 自分じゃ見えないもんだから
忘れちゃうんだよと言った
穏やかに微笑む君の もう一つの何かが
わたしの心にも これと同じ架空の
蒼い薔薇を咲かせる
指先でなぞる この花は
君の肌の上で
君の体温を感じて
君の血を吸うから
永遠に枯れない
わたしの心の水面をゆらせて咲き続ける
咲いてはいけない
蒼い
蒼い花